業務系システムをオーダーメイド(スクラッチ開発)するという事

今回は少しだけ重いテーマです、読む人にとっては批判的な内容になるかも知れませんので先にお詫び致します
よつばはシステム導入を支援するのが業務ですが、それはあくまで「お客様が納得する方法、規模、コスト感で」という但し書きが付きます
つまりいくらお客様が望んでいる要件を満たせるとしても余分なものや大きすぎるものはお勧めしません
従ってコストは別として一番良い選択は「パッケージ製品を導入する」という選択です
業務内容をパッケージシステムに合わせる事ができるならそれが一番です
が、業務を変えるのではなく業務に合わせたシステムを構築する方を選択されるクライアント様もいらっしゃいます
もちろんそれ自体は全然問題ありません(我々にとってもそちらの方が売上としては大きくなると思います)
問題なのはその後であり今回のメインテーマです
まずはこちらの記事をご覧ください

IT訴訟解説:ベンダーのコミュニケーション不足が争点となった裁判「たった1日連絡しなかっただけで契約解除ってどういうことですか!?」
https://news.yahoo.co.jp/articles/5e5ec29f5d8235eb6ddcfb369bdad710298ce605/images/000

判決を読む限りベンダー側の対応に問題がありクライアント側には非がないように思われます
しかし僕はこのベンダーの気持ちもすごく理解できます(対応は理解できませんけど)
システム構築あるあるですが検収完了後にクライアント側から追加や修正を無償で強要される事は多いです、きっとベンダー側としては「またか・・・」と思った事でしょう
特に期日を約束した資料や決定が出てこないなど基本的な約束事がルーズなクライアント様にこの傾向が多いです
それでもシャットアウトして連絡しないという対応は子どもっぽいと言わざるを得ませんがね

スクラッチ開発には往々にしてこのような「言った言わない」というのが問題となり、一部判決では「ベンダー側は明示的に要件提示されていなくても想定すべきである」という判決もあり、ベンダーとしてはかなりリスキーなビジネスモデルであると言えます

システム構築は家を建てるのとよく似ていると言われます
納得する物を作り上げるためにはベンダー側、クライアント様側共に良いシステムにするんだという双方の努力の上でないと成し得ません
「銭を出すんだから後はそっちで考えていいものを作れ」というスタンスでは当然良いものは完成しませんし、仮にベストなものが出来たとしてもこのようなスタンスでは「もっと良いものができたはずだ」と満足されないでしょう
理由は完成物に対して思い入れがないからです

誤解を恐れず宣言致しますが、よつば情報システムはクライアント様を選ばせて頂きます
どんなに高額な案件であってもクライアント様の姿勢に問題がある場合はお断りさせて頂く事がございます、これは決して「客を選ぶ」という意味ではなく、お互いの不幸とならないように私では構築できませんという意味です、申し訳ございません。
設立したばかりなのでこんな崇高な事をのたまってしまうのかも知れませんが、私のこのスキルは「システムが欲しいけど満足なコストが掛けられないお客様のためにお互い知恵を絞ってよいシステムを構築する」事に使いたいのです

今後自社のシステムをスクラッチ開発されたいと思うクライアント様はお金はもとより熱意を持って二人三脚で作り上げるんだといったお考えを持って頂けるときっと良いシステムができると思います

【今回の単語説明】
・ベンダー : システム開発する業者を指します
・クライアント : システム開発を居たくする側を指します、発注者、ユーザーと言われる事もあります
・検収確認 : システム導入後クライアント側にて実子される「確かに要件通りのシステムが導入されました」という確認の証、これを以って委託契約が完了したとみなされます